習慣化に関するビジネス書をいろいろ読んで気づいたことがあります。
それは「完璧主義はやめるべき」ということです。
これには全面的に同意です。
なぜなら、過去の私が完璧主義者だったからです。
私の場合、仕事において完璧主義の悪いところ現れていました。
それは成果物の完成が遅いということでした。
幸いなことに、人から指摘をされることで改善することができています。
今となっては完璧主義から脱出できて心底よかったと思っています。
自分と同じような完璧主義者を見てわかったことがあります。
それは
・仕事を処理する能力はある
・性格的な要因に足を引っ張られている
ということです。
これは「仕事はできるけど遅い」と思われている状態です。
もし完璧主義を脱出することができれば劇的に改善します。
そんな完璧主義、抜け出す方法を紹介します。
完璧主義の何が悪い?
まずは完璧主義の悪いところです。
心当たりがある人、または人から指摘される内容が一致する人は改善の余地があります。
心当たりがなくても、完璧主義は自覚がないこともあるため注意が必要です。
丁寧だけど完成が遅い
完璧主義の人は、質にこだわりすぎて完成までが遅くなりがちです。
締め切りに間に合っていれば、それでいい場面もあります。
しかし、そうでないこともあります。
それは、修正点があった場合に対応する時間がないことです。
自分では完璧だと思っていても、思わぬミスは発生するものです。
そのミスに対応していて締め切りに間に合わなかったということもありえます。
また、仕事では早さを求められることが多いものです。
処理速度は評価の判断材料になります。
そのため、仕事が遅い人と思われることは悪い評価につながります。
作業中に無意味な心配をしすぎている
完璧主義の人は、心配性の傾向があります。
作業に抜け漏れがないかという不安。
すでに終わった仕事に対して、ミスはないかという心配。
想定外のことが起きるのではないかという恐れ。
ひどい場合は、はっきりしないモヤモヤとした不安。
こういった心配ごとを、頭の中にため込むことがよくあります。
そのため目の前のことに集中できず、効率の悪い状態になりがちです。
準備ばかりでスタートが遅い
仕事に必要なもの、必要な情報、そして実行計画。
作業に取り掛かる前の準備は大切です。
しかし準備に時間をかけすぎては、始まりが遅くなります。
完璧主義の人は、真面目で几帳面な人が多いです。
細かく丁寧に準備をするため、スタートが遅くなりがちです。
また、情報は多ければ多いほどいいと考えています。
そのため、調べ物に多く時間を使う傾向があります。
これに心配性が重なると、さらに準備時間がかかります。
安心してスタートするための、完璧な準備をするためです。
見直す回数が多すぎる
一度完成させたものを見直すことはいいことです。
抜けや漏れがないかどうか。
目的を達成するものになっているかどうか。
念のため確認することは責任ある行動です。
しかし、必要以上に何度も確認する人がいます。
ひどい場合は、完成前から何度も確認を繰り返しています。
そして完成してからも確認する。
見直し作業に異常な時間をかけるのは、完璧を求めていることの現れです。
改善案
仕事上で完璧主義は不利になりやすいため、すぐにでも改善すべきです。
しかし、注意すべきことがあります。
・その場を支配できる権限を持つ人
・会社の風土、文化、方針
これらが完璧主義の体質である場合です。
脱完璧主義をすると、居場所がなくなる可能性があるため注意してください。
また、一切のミスが許されない場合も同様です。
必ず終了期限を決める
作業に取り掛かる前に必ず作業を打ち切る期限を決めてください。
そして期限を越えたら何があっても終了!
多少、体裁が悪くても必ず終わりにしてください。
気になるところがあっても、見直しがしたくても終わりです。
例外は一切なし。
例外を許すと、ズルズルと作業時間が延びることになります。
決めた期限は、試験終了の合図のようなものだと考えてください。
時間が来たら終わりです。
自分のこだわりを捨てる
仕事で求められることは、要求事項を満たしているかどうかです。
一部の仕事を除けば、個人のこだわりを求められることはありません。
やったほうがいいことを考え、積極的に仕事を進めることはすばらしいことです。
しかし、必ずしもやってほしいことと一致するとは限らないのです。
まずは要求事項を最低限満たし、早く提出する工夫をするようにしましょう。
もし追加要求があっても、時間が残っているため対応できるはずです。
スピード対応は喜ばれることが多い、ということを意識してください。
やることリストの作成にはこだわる
やることリストを作成し、それに従って作業を進める。
こうすることで、優先順位と進捗を把握しながら取り組むことができます。
ここまではいいのですが、中にはアレコレ詰込み始める人がいます。
そして、出来上がった膨大なリストに従って仕事を進め始める。
はたから見ると、自ら苦労を作り出しているように見えます。
徹底的にやること自体は問題ありません。
しかし、必要でもないことまでやることはないのです。
防止策として、やることリストを作成したら「時間をおいて」見直してください。
ポイントは、思い込みを捨て必要な項目か判断することです。
「やったほうがいい」項目は、時間が余ったらやるリストに移動してください。
後は完成したリストに従ってスピード対応していきましょう。
意識して休憩をとる
何か作業に取り組み始めると、集中力は下がり始めます。
そして個人差はありますが、いつかは集中できない状態になります。
こうなると休憩してリフレッシュする必要があります。
ところが、どういうわけか休憩を悪だと思っている人がいます。
どんな仕事でも、全く頭を使わないということはありません。
いずれ集中力が低下して効率が悪くなる状態になります。
それにもかかわらず、休憩をせずに作業を続けてしまう。
本人は自覚がないのですが、がんばることが目的になっているのです。
疲れて効率が落ちていても仕事を続ける。
そんなことが常態化している人は、意識を変える必要があります。
まずは「休むのも仕事」ということ意識してください。
休憩は遊び時間ではありません。
効率よく作業を再開するための準備時間です。
また、休憩のタイミングは固定にする必要はありません。
心身の状態に逆らうことなく、素直にとるようにしてください。
確認作業は一度のみ、ただし丁寧にやる
自分の仕事に抜けや漏れがないか不安になる。
何かミスがないか心配する。
そのため、何度も見返す作業をしてしまう。
その気持ちは、本当によくわかります。
何度も確認して安心したくなるのは当然です。
しかし、その確認作業が取り越し苦労だったということはないでしょうか。
そもそも完璧主義の人は、丁寧な仕事する人が多い傾向があります。
そのため、確認作業に多くの時間を使う必要はないのです。
まず、確認作業を一度だけ丁寧に行ってください。
一度確認をした箇所は印をつけるか、記録をしてください。
そして、確認したところはもう見ないようにする。
これだけで作業速度は大きく上がります。
最初は勇気がいるかもしれません。
まずは、取り返しのつく範囲内で試してみてください。
試すうちに、その効果を実感できるはずです。
まとめ
・完了期限を必ず設定する、期限になったら何があっても切り上げる
・個人的なこだわりは思い切って捨てる
・やることリストは厳選して作成する
・丁寧型からスピード対応型に変える
・休憩は仕事の一部だと考える
・確認作業は一回で完了させると決める
最後に
私は完璧主義から抜け出してから変わりました。
まずは最初の動き出しが早くなりました。
そして、必要最低限でいったん完成扱いにするようになりました。
最後に時間と相談しながらブラッシュアップをする。
そういった仕事スタイルになりました。
仕事は一つ終わらせても、また次の仕事が来ます。
どこかで遅れが発生すると、次の仕事に影響が出る可能性があります。
そのため、仕事は次から次へスピーディーに片づけないといけません。
そんな状況の中では、完璧主義者の仕事は評価されにくいものです。
自分の評価がイマイチな人。
仕事の処理速度が遅いと感じている人。
余裕があるときに、完璧主義の沼にはまっていないか確認してみてください。